物心ついたころからの時計

修理期間が1ヵ月を超えることもあります。修理をしていて特に楽しく感じるのは、この一週間巻の時計です。手を掛ければ掛けただけ素直に反応してくれる、そこが楽しいのです。使用する上での手のかかり方(ゼンマイ巻き、時間調整、針合わせ等々)は正直言って面倒くささは有りますが、愛着感や時計に対するこだわり、動作音や時報の響きの魅力はSNNやAIには絶対に真似できない空気感だと思います。時間の精度は到底電波時計にはかないませんが、それ以上に大事な物がこの時計には詰まっています。物心ついたころから使っていたと、お客様。大切な時計、もうすぐ仕上がります。

大正時代からの修理は、今回が七回目。
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